良い縫い調子(地縫)とは、針糸が十分に締まり、上下2本のルーパー糸が生地の端でバランスよく交差することです。
ニットは伸びが良く、布帛は伸びが少ないですが、同じミシンで布帛を縫うと縮み、ニットを縫うと伸びる傾向にあります。そのため、ミシン(特にニット用)には、差動装置が付いています。
オーバーロックには前後2つの送り歯があります。
手前を差動送り歯、向こう側を主送り歯と呼んでいます。そして、この2つの送り歯の動く量をそれぞれ調節することができます。縫い縮みする布帛は伸し縫、伸びてしまうニットには、縮み縫を行います。
※差動装置を調節すれば、送り効果が変化し、送り目が変わります。
必ず差動を調節した後、送り目を調節してください。
大カバーを開いたところに調節する部分があります。縫われる生地が変わるごとに調節します。常に自分で調節する部分ですので、よく覚えておきましょう。
(1)のナットをゆるめ、(2)のレバーを上下させて縮み縫、伸し縫の調節を行います。(3)のダイヤルで微調整を行うことができます。
数字が大きくなると縮め縫に、小さくなると伸し縫になります。
2cmで送り込まれた生地は、1cmで送り出されるため、生地は縮み縫になります。
1cmで送り込まれた生地は、2cmで送り出されるため、生地は伸ばされて縫われます。