
基本になるのは、本縫と環縫です。その違いをご紹介します。

表・裏ともに縫目は直線。伸びがないので、主に布帛を縫う場合に使われます。
※ ただし、本縫縫目でもジグザグ縫はよく伸びるので、ニットに使われることがあります。

ジグザグ線

表は直線ですが裏がループになっており、その分だけ伸びがあります。
主にニットを縫う場合に使われます。

2本の糸で構成される縫い目。表から見ると、本縫いのように見えますが、裏がクサリ状になっておりチェーンステッチと呼ばれる由縁です。
本縫いと比べて伸縮性があり、強度のある縫い目です。
二重環縫い目をベースにさまざまな環縫いの縫い目が生まれており、カットソーなどニット製品に幅広く使われています。

チェーンステッチの仲間。1本針3本糸、2本針4本糸などがあります。生地端をカットしながら包み込むように2枚の生地を縫い合わせていくので、
オーバーロックと呼ばれています。
カットソー製品の主役的なミシンです。生地端のほつれ止めのため1枚の生地端を縫う「捨て縫い」にも使われます。

オーバーロック縫い目の横に、二重環縫い目が構成される複合縫い目。2本針5本糸、3本針6本糸などがあります。
非常に強度があり、ワーキングウェアーやチノパン、ジーンズなどハードに着こなす布帛製品に多く使われています。
日本ではインターロック(海外では偏平縫い縫い目をインターロックと呼ぶ)と呼ばれています。

2本針4本糸、3本針5本糸などがあり、さまざまなバリエーションの縫い目に展開できます。
フラットで強度のある縫い目で、カットソーの裾ヘミングやカバーリング、飾り縫いなど多くの用途に使われています。

近年非常に注目されている偏平縫いの縫い目の仲間。4本針6本糸で構成されており、非常に強度のある縫い目です。2枚の生地の生地端をカットしながらフラットに縫い合わせます。
スポーツウェアーには欠かせない存在になっています。
縫うものの種類、材質、デザインによりいろいろな縫い方が使い分けられます。
| じぬい(地縫い) |
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|---|---|
| すてぬい(捨縫い) | サージングともいい、基本的には一枚の生地の端をほつれ止めの目的でかがり縫いする。 |
| ふせぬい(伏せ縫い) |
縫い代の押さえとほつれ止めを兼ねた縫い方の一種で平伏せ縫いともいう。
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| わりふせぬい(割り伏せ縫い) |
縫い代の押さえとほつれ止めを兼ねた縫い方の一種。
|
| かざりぬい(飾り縫い) |
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| カバーリング |
補強、飾りの目的で、縫い目の上にさらに縫い目を重ねる縫い方、オーバーロック縫目の上を偏平縫で縫うことが多い。 |
| ヘミング |
すそを折り返して縫い止めること。 |
| さきぬい(先縫い) |
鋭角の部分を縫うこと。 |
| わきぬい(脇縫い) |
わきの部分を縫うこと。 |
| こまたぬい(小股縫い) |
小またを縫うこと。 |
| へりぬい(縁縫い) |
被縫製物の端面部をほつれ防止、または飾りの意味を加味して縫い合わせを行う縫い方をいう。 |
| たまぶちぬい(玉縁縫い) |
装飾および縫い代の始末を目的として、布地の裁ち目を玉縁布で縫い包むこと。 |
| パイピング |
装飾を目的として布地の縁に別布をパイプ状に縫い付けること。 |
| すそびき(裾引き) |
布端を折り曲げ、縁縫いミシンなどにより行う裾始末の一種。 |
| ラッパどり(ラッパ取り) |
バインディングともいい、生地端をテープで覆い、ふちの始末をする。 |
| まつり |
布地から縫い目が見えないようにする縫い方。 |
| いせる |
布地を立体的にするため、タックやギャザーにならないように布地の一定方向の寸法を短くすること。 |
| くせとり |
布を立体化するために伸ばす、追い込み、いせるなどによって布を変形させる操作。 |
| ひだとり |
ひだを作ること。 |
| タックとり |
布をつまんで作ったひだで、ダーツのように縫い消さないもの。 |
| ピンタック |
布地の折り山の際を縫って作ったタック。 |
| ギャザー |
布地を細かく縫い縮めた状態。 |
| プリーツとり |
プリーツを作ること。 |